第10章 李泰鎮出撃

NAVER総督府史料本廠刊
平成17年9月2日

キム水1号作戦の発動

 この当時、総督府司令部は、李泰鎮は従来どおり逃亡を続ける可能性が高いとして、「李泰鎮逃亡祭」の準備を開始していた。一方、李泰鎮は総督府の所在及び動向を探るべく、日本本土の偵察を行っていた。この偵察活動については、総督府側も関係者のブログを監視しており、残されたアクセスログ上でこれを察知していたが、李泰鎮の動向を探るために敢えてこれを放置した。しかし、この時点で李泰鎮は日本に在住する「金某」なる下僕を使役して総督府への反撃を準備していた。3月14日夜、李泰鎮は可能な限り最大の史料を搭載してソウル大学国史学研究室を出撃、総督府に対して乾坤一擲の「キム水1号作戦」を発動した。決戦に臨む李泰鎮を護衛するのはわずかに下僕の金某とNAVER正面のmonkeybloodyumipopasconeの3個IDのみであった。

出撃する李泰鎮艦隊
中央:旗艦李泰鎮、奥:下僕艦金某、手前左からmonkeyblood、yumipop、ascone

 ソウルを出撃した李泰鎮は、一路総督府のある東京を目指したが、出撃直後に警戒中の「ホワイトデーにもNAVERにいる人生の敗残者」kimuranobuoによって発見された。李泰鎮出撃の報はすぐさま総督府に伝えられ、総督府は直ちに迎撃体制を整えた。

神電特別攻撃隊の出撃

 李泰鎮の出撃を知った総督府司令部は、決戦前に可能な限り李泰鎮の勢力を減殺するべく、総督府電凸部隊「神電特別攻撃隊」に対し、朝鮮日報日本支社に対する突入を命じた。総督府はこの特攻作戦に大いに期待していたが、中部日本の基地を出撃した神電特別攻撃隊長以下2機は、練度が不十分であったため目標を誤り韓国大使館に向かい、戦果を上げぬまま敵護衛部隊に全機撃墜される結果に終わった。その後総督府がバファリン作戦において特攻作戦を行うことはなかった。

「総督府」艦長を喪失

 神電特別攻撃隊に出撃命令が発せられた頃、空母「総督府」艦長のdoshiroutoが、航行中にネットの海に転落、行方不明となった。総督府は戦闘作戦中であったため、艦長の捜索を断念。戦闘行動を続行した。

李泰鎮の反撃

 李泰鎮は、総督府の14の質問に対して、14項目の回答で反撃してきた。その返信文の内容は、韓国国内の状況を総督府が探知できるはずがないという自信に満ちたものであった。この反撃で李泰鎮は、総督府が捏造と指摘した部分のほとんどを「朝鮮日報記者による恣意的な発言の歪曲」「朝鮮日報記者の写真操作」などとして、総督府の想定を超える責任回避性能を見せた。

捕獲されて曳航される巨大兵器51号「上奏」

 李泰鎮回答は、その全体が「この質問状の真意は学問的事実の追求ではなく私の地位を脅かす意図によるものである」という総督府に対する"アクティブ誹謗装甲"で覆われていた。さらに各項には「この報告書は天皇も目を通したからその内容は信頼できる」、「これは史料の歪曲ではなく誇張である」、「新発見とは、韓国では知られていなかったから新発見である」、「自分は日本語が上手く読めない」、「史料に書いてあるというが、私には見つけられない」、「日本では由という字は伝聞を意味するのか?」等々、"循環理論発射装置","言い訳銃座","無知高角砲","媚態煙幕"が装備されていた。そして極めつけに、「韓国王妃殺害一件」のコピーのスキャン画像が内蔵されていたのである。これはメール添付の常識を超えた超弩級画像で、回答文書本体の100倍を優に超える約3MBの巨大ファイルであった。

李泰鎮が発射したスキャン画像(1/100スケール)

 しかし、李泰鎮が添付した乾坤一擲の一弾「韓国王妃殺害一件」のコピーのスキャン画像は総督府に対してなんらダメージを与えることが出来なかった。その理由は、総督府はすでに外交史料館で「韓国王妃殺害一件」の現物を確認しているほか、正規のルートで入手した史料複写を保有しており、それは爆撃隊司令部及び正規部隊の全爆撃隊員に配布されていたからである。つまり、当該史料は総督府全隊員にとって既知の内容に過ぎない時代遅れの兵器であった。結局この李泰鎮のスキャン画像は不発弾となったばかりか、総督府に捕獲されて詳細な分析に回された結果、李泰鎮の常識を覆す史料管理方法や史料補給方法を伺わせる貴重な資料となった。

 李泰鎮の反論を分析した総督府は、「李泰鎮は総督府の能力を過小評価しており、総督府は韓国国内の状況を把握できないと考えている」「日本人も韓国人同様一次史料を原文で読む能力がなく、一次史料のコピーを送り付ければ沈黙すると考えている」と判断、この期に及んでソウル大学国史学科教授という肩書きと口から出任せの嘘で逃げ切れると考えていると結論づけた。ひき続き、回答文を分析していた三悪人は、李泰鎮の個々の反論に対する撃破要領を決定し、それを爆撃隊に伝達した。爆撃隊員は各個に李泰鎮晒し上げスレの作成を開始した。この時点で総督府の決戦態勢は概ね整った。


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