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**danshiari/科学の子 その2 [#q3b74c8e]
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みなさん、今日も科学のお勉強です。&br;
&br;
「科学」といっても、難しいことはありません。&br;
簡単なことですから、しっかりと学んでください。&br;
&br;
&br;
まずは、前回の内容をしっかりと思い出してください。&br;
忘れてしまった人は、もう一度読み返しましょう。&br;
([[danshiari/科学の子]])&br;
思い出しましたか?&br;
&br;
前回は「第三者による検証」が、大切だという話をしました。&br;
「第三者による検証」を受けて「正しくない」という判定を受けたならば、「仮説」は間違っていたことになるというお話でした。&br;
このことを「仮説が棄却される」と言います。&br;
&br;
では、自分の意見=「仮説」が棄却されない為には、どうしたらいいのでしょうか?&br;
その方法は、たった一つしかありません。&br;
自分自身で、自分の仮説を「検証」して、仮説を確かなものにする。&br;
これだけです。&br;
&br;
この「検証」は、いい加減に行ってはいけません。&br;
そんなことをしたら、「第三者の検証」に耐える仮説にならないからです。&br;
他人は、自分を甘やかしてはくれません。&br;
ですから、自分が「検証」をする時も、自分を甘やかしてはいけないのです。&br;
&br;
自分を甘やかさないで、しっかりと「検証」を行うには、どうすればいいでしょうか?&br;
そのためには、次の3つのことを守ってください。&br;
 ・検証する「仮説」を明確にする&br;
 ・検証に用いる「条件」を明確にする&br;
 ・検証の途中で、論理の飛躍が無いようにする&br;
わかりますか? 数学で「証明」をするときと、全く同じです。&br;
&br;
次の例を見てください。&br;
 1.犬は動物である&br;
 2.猫は動物である&br;
 3.したがって、犬は猫である&br;
これは「三段論法の誤り」の例です。&br;
&br;
この例では、まず、論理が飛躍しています。どこかわかりますか?&br;
1番と2番は「条件」です。ということは、2番から3番に移るところで飛躍していることになります。&br;
では、論理が飛躍しないように書いてみましょう。&br;
 1.犬は動物である − 条件1&br;
 2.猫は動物である − 条件2&br;
 3.条件1と条件2から、犬も猫も共に動物であることがわかる&br;
 4.したがって、犬も猫も動物であるといえる&br;
&br;
論理の飛躍が無くなったら、正しい結果になりました。&br;
でも、検証したい仮説とは違ってしまいました。&br;
仮説を明確にして、もう一度やってみましょう。&br;
 0.「犬は猫である」という仮説が正しいかどうか検証する&br;
 1.犬は動物である − 条件1&br;
 2.猫は動物である − 条件2&br;
 3.条件1と条件2から、犬も猫も共に動物であることがわかる&br;
 4.しかし、(全ての)動物は犬ではない(したがって、犬でない動物も存在する)&br;
 5.同様に、(全ての)動物は猫ではない(したがって、猫でない動物も存在する)&br;
 6.したがって、犬も猫も共に動物であることをもって、犬は猫であるとは言えない&br;
&br;
今度も正しい結果になりました。&br;
ここで注目してほしいのは、括弧書きの部分です。&br;
最初に示した例が成り立つには、&br;
 ・全ての動物は犬であり、同時に全ての動物は猫である&br;
という条件が必要だったのです。&br;
つまり、条件を曖昧にして、さらに論理を飛躍させて、誤った結論を導いたのです。&br;
これで、最初に検証しようとした仮説=「命題」は間違っていたことがはっきりとしました。&br;
&br;
忘れないように、もう一度繰り返します。&br;
 ・検証する仮説=「命題」を明確にする&br;
 ・検証に用いる「条件」を明確にする&br;
 ・検証の途中で、論理の飛躍が無いようにする&br;
今まで見てきたように、これはとても面倒な作業です。&br;
しかし、しっかりと検証を行うためには、とても大切なことです。&br;
&br;
命題が、はっきりと定められているか。&br;
条件が正しくて、曖昧なところは無いか。&br;
論理は正しくつながっていて、飛躍しているところはないか。&br;
&br;
この3つを、しっかりと見つめること。&br;
他人の仮説に対してだけではなく、自分の仮説に対しても、同じように、しっかりと見定めること。&br;
これが「科学の子」である私たちに、求められていることなのです。

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